Old Havana
ハバナは旧市街と新市街に分かれていて
わたしが泊まったのは旧市街の方だった
キューバは治安がいいと聞いていたけど
真夜中に到着したのもあって
歩いている人は少ないし
道路は狭いしごちゃごちゃしていて
なんだか安全な感じがしない…
それが朝になって驚いた
建物がとてもカラフルなのだ
まるで手品を見てるみたいに
街が突然、光を受けて色を持ってイキイキしだした
こんなに夜の印象と昼の印象が違う街も珍しい
バルコニーから街を見下ろすと
海までも歩いてすぐの距離だ
数ブロック南へ下ると中華街があり
旧市街の中心のCAPITOLIOと呼ばれる旧国会議事堂までも歩いて15分ほどで
何処へ出るにも便利な場所にある宿だった
旧国会議事堂はずっと改修工事をしていたらしく
つい最近ようやく中に入れるようになったとのこと
ある意味とても写真映えする建物で
観光用のクラシックカーもたくさん走っており
わたしを含めた観光客がたくさん写真を撮っていた
ヘミングウェイがよく出没していたバーや定宿にしていたホテルもだいたいここから海側に集中している
いわゆる典型的な観光地だ
旧市街を走っている車の印象としては
クラシックカーが半分くらいの感じ
そしてそのほとんどがタクシーとして走っている
必ずしも観光用というわけでもなく
塗装も洗車の様子もまちまちで
地元の人も使っている一方
オープンカーは完全に観光用で塗装も洗車も完璧にしてあり値段も高い
ただし乗り心地としては、やはりサスペンションの効いてる新しい車に軍配が上がる
それにしても50年代のシボレーなんかは
ほんとうにデザインが素晴らしくて
それ以降の車と並んで走ると
70年代以降の車はほんとうに見劣りがする
というか、端的に言って美しくない
装飾的な分手間もかかるし値段も上がるってことなのかもしれないけど
それにしたって、今の車はなんであんなデザインになっちゃったんだろうか
海沿いの道はマレコンと言って
旧市街から新市街まで歩道がずっと続いている
昼間は釣りをしている人がけっこういたけど
釣果を聞いたら、全然釣れていなさそうだった
夜になり日差しが落ち着いてみんなの仕事も終わる頃になると
ほんとうにびっくりするくらい多くの人が集まってしゃべっている
日の出も日の入りも遅いのと
もともとのスペイン文化の影響もあるのか
かなり夜型な街の印象だ
空港で出会った人
今回の旅はキューバに住む人たちを紹介してもらったんだけど
驚いたことにそのキューバの人が行程をぜーんぶアレンジしてくれた
1人で海外に行く時は
もちろん国にもよるけど
基本、宿も現地でその場で決めるくらいの自由な感じで行くんだけど
今回は完全にお任せの旅で
自分で何も決めてないのに全てが決まってるという
なんだか不思議な感じ
普段は預けた荷物を待つのが嫌で
機内持ち込みできるサイズの荷物で旅行する
ただ今回はキューバの人たちを紹介してくれた知人から預かったお土産がしこたまあって
めーちゃでっかいスーツケースを持っての旅だった
ハバナの空港に着いて
スーツケースがでてくるのを待ってると
『日本人の方ですか？』
と日本人の若い女性から話しかけられた
どうやら空港からハバナの中心地までのタクシーをシェアしたいらしい
わたしはお迎えが来てくれているのでタクシーを見つける必要はなかったんだけど
荷物がでてくるまで色々と話しながら待ってた
伊丹から来たという話で
関西人？と尋ねると大阪の人だった
わたしが大阪で働いてたとかいう話から仕事の話にもなったんだけど…
なんとお互い助産師だった
助産師ってほんとに数が少なくて
就業人数でいうと3万5千くらいしかいない
更に卒後の勤務年数も同じで
まぁよくそれがキューバで出会ったね
と、お互いかなりびっくりした
というか、彼女の方がめっちゃびっくりしてた
お迎えの車にもう1人乗れたのと
彼女の宿泊先がわたしの宿泊先とかなり近いらしかったので
その子を乗っけて真夜中のold Havanaへ
ハバナの空港
空港に着いてまず目についたのは
女性の空港職員の服装だった
まず1人残らず腕組みして仁王立ちしてるんだけど
ベージュのミリタリーテイストな
ものすごく短いミニスカートのスーツ着てる
そしてミニスカートからばーんと主張してる
スタイルの良い脚に
これまた1人残らず黒の網タイツ履いてる
しかも普通の網タイツではなくて
およそ日本でお目にかかったことがないような
とっても凝った柄のもの
頑張って探してみたけど、これが1番近いと思う
一瞬、これって制服？と思ったけど
唯一1人だけ
おばちゃんが普通の黒のストッキング履いてたから
あれはやっぱりおしゃれで履いてるんだと思う
ほんとは写真撮ってきたかったんだけど
入管のとこで写真なんか撮ったら怒られそうなので自重しました
入国できなくても困るしね
そして、この後荷物を待っていると
この旅最初のびっくりに出会うのであります
渡航前
備忘録的に、ここだけとても具体的な手続きのお話を
もしキューバへ渡航を考えてる人や、行ってみたいと思ってる人へ参考までに
これは領事館じゃなくて大使館
この国旗目指して歩いてたら小さな領事館に気づかず通り過ぎてしまった
キューバは旅行するのに少しだけハードルが高い国だ
というのも、領事館でツーリストカードを取らなきゃいけないのと
英文の被保険証明が必要
ツーリストカードは
直接領事館へ行くと2100円くらい
郵送だと5600円
代行のサービス頼むと、もちろんもっとめちゃ高い
おそらく外貨を稼ぐためだ
必要なものは
・パスポート
・パスポートの顔写真のページのコピー
・5x5cmの証明写真
・予約航空券かeチケットのコピー
・初日の宿の予約証明（メールのプリントアウトで可能）
・申請費用を振り込んだ際の控え
・申請書（これは領事館に置いてある
ツーリストカード自体は領事館に行ったらすぐに発行してくれるんだけど
平日の午前中だけしか開いていないので
旅行までの間に時間が取れる時を見計らわないといけないうえに
キューバで何処に泊まるかも一緒に申請しないといけないので
それまでに少なくとも最初の日の宿も決めて予約しておかないといけない
被保険証明というのは、自分が海外旅行保険に加入している、という証明なんだけど
保険会社に連絡を取って送ってもらう必要がある
会社にもよるけど、ウェブには
10-14日は余裕持って申請してくださいね
と書いてあって
こういった諸々が必要なので
他の国みたいに
チケット取ってGo
というわけにはいかない
今回、被保険証明を取るのが遅れてしまって
1週間前に保険会社に連絡をしたら
『急ぎですね。保証は出来ませんがなるべく早く送ります。』
と言われて、速達で3日で届いた
あんまり早く届いてびっくりしたし
こういうのは日本てさすがだなと思う
お金は現地でCUCという単位のお金に替える
日本円からも両替が可能だけど
1番レートが良いのがユーロで
色々計算してみたら
日本円から直接CUCに替えるより
日本円→ユーロ→CUCが1番良さそうなのがわかった
フライトは乗り継ぎ時間も含めてエアカナダが1番早く着く
値段もほとんど最安価格の部類
格安航空券で調べてみたけど
自分でエアカナダのサイトから買うのと最安価格が数百円くらいしか違わないから
結局自分で手配した
カナダの乗り継ぎでは
eTAというカナダの電子渡航証明のようなものが必要
全く入国せずに乗り継ぎだけするのでも登録が必要で
7カナダドルくらい取られる
乗り継ぎで数時間空港にいるだけなんだけれども…
と複雑な気分だけど、払わないわけにもいかないし
渋々な感じで手続きした
あとは、基本的には現地調達がすごく難しいので
身の回りのものを忘れ物がないように揃えること
日差しが強いから日焼け止めと帽子とサングラスは必須
行く場所にもよるけど水着とサンダルも
メーク落としや石鹸、シャンプーの類も全部
普段は、なにか忘れたら現地で買えばいいかー
お土産にもなるし
と思っていたけど
忘れ物ができない、というのは
ちょっとしたプレッシャーだった
ちなみにツーリストカードはエアカナダに乗ると機内で配られる
これはカナダ人用のものなのだけれど
あんまり厳密に適用されていないようで
機内で記入したツーリストカードで入国出来た日本人旅行者もいるらしい
それに英文の被保険証明も結局どこでもチェックされなかったし
まぁキューバって概ねそんな感じの国ってことで
キューバへ
なぜキューバだったのか？
というのに、別に特別な理由はなくて
敢えて言うなら何処か温かい処に行こうと思ったのとキューバを何度も訪れている友人のお母様が
『キューバはここ数年でどんどん変わってるわ
行くなら早い方がいいわ』
と言っているらしい
というのを友人から聞いていたから
いつもは、泊まる処すら決めずに行くくらい
適当な感じで行くのだけれど
たまたま上司のお姉さまがキューバで何度も仕事をしたことがある人で
あちらのお友だちをいろいろ紹介してくれることとなった
そしたら、思いがけないことに
その人が全行程（！）組んでくれた
宿も含めて
もうその瞬間から
自分で何処に行きたいか調べたり考えたりするのはやめて
そのかわりキューバの歴史とかキューバがどんな国だとか
そういうことについての本を読んで行くことにした
