Travel around the world

葉巻

タバコの種は、世界中の植物の中でも3本の指に入るくらい小さいのだそうだ
まるでコーヒーの粉である

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毎年11月から12月にかけて、その種を蒔種し育苗して
1月頃に育った苗を畑に作付けして3月まで育てる
訪れた時はちょうど刈り取りをしたり乾燥させたり
発酵させるための特別な部屋に吊るしたりしているとても面白い時期だった

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右奥の方で刈り取りをしてるのわかるかな

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それを小屋の中で発酵させる

 

乾燥、発酵が済んだものは
葉の色や厚さを手で触って分類して
色々な箇所を決まった量で混ぜて巻いていく

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その際、葉の中心の葉脈は取り除くんだけど
タバコの葉に含まれるニコチンの98%はこの葉脈に含まれるのだそうだ
更に残りの2%は葉巻の口元から3cmのところに集中するように巻くから
よっぽど根元まで吸わない限り
基本的に葉巻にはニコチンは含まれないらしい

 

ちなみに、この葉を細かく刻んで紙で巻いたのがいわゆるタバコ
市販のタバコは、おそらく葉脈も、あるいは茎まで?全部まとめて刻んであるだろうから
ニコチンが豊富に含まれるんでしょうね
葉巻、タバコの世界も奥が深いのである

 

説明してくれた農園のおじさんは、完全オーガニックの葉巻を作ってて
それにかなり誇りをもっているらしかった

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胸に 100% Organic Tabacco の刺繍

ケミカルの含まれない完全オーガニックの葉巻は3年しかもたないそうなので
3年以上エイジングされているものはなんらかの化学処理がされていると考えてOK
というか、完全オーガニックの葉巻を日本で見つけること自体がおそらくとても大変でしょうね

 

タバコの畑は、通るだけで葉巻のような特有の香りがするのには驚いた
嫌な匂いではまったくないけれど
生でもかなり強い匂いがする

例えて言うなら、沈丁花の花のようなむせかえるような匂いに包まれる感じなのだけれど

花が咲いていなくてもそんな感じに香る

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タバコの花

畑を通ってこれだけ香りのする植物ってほかにないから
やっぱりかなり特殊な植物なんだと思う

 

 

洞窟で…泳ぐ?!

 

洞窟へは30分くらいで到着できた
朝、馬へ乗って行ったのとは
ちょうど反対方向だったけど
こちら側にも乗馬ツアーで来てる人たちがいた

 

繋がれているお馬さんの間を通り抜けて洞窟へ…

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ほんとに洞窟だ!

 

洞窟に来るなんて思ってもいなかったから
懐中電灯なんてもちろん持っていないし
観光地化されて電灯が引かれているわけでもない
文字通り真っっっっ暗な洞窟の中を
スマホのライトだけを頼りに進む

 

洞窟の中は当たり前だけど冷んやりしている
わたしは洞窟に来れただけで満足していて
きっとめちゃくちゃ冷たいであろう水の中に入ることにも
ましてやそこで泳ぐことにも全く積極的な気持ちは持っていなかったんだけど
ほかの2人は泳ぐ気満々…

 

奥の方から歓声が聞こえてくる
水音らしきものも聞こえてくる
きっと入口に繋がれていた馬に乗ってきていた人たちだ

その声を頼りに奥へ進んでいく

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泳いでた!

 

突き当たりらしきところで
先客御一行さまたちが泳いでいた
水に触れると、やはりかなり冷たい

 

足くらいは浸すかなー…
と思案しているわたしをよそに
ほかの2人はぱっぱか脱いで
『ぎゃー!つめたーい!』
とかなんとか叫びながら
どんどん水の中に入っていく

 

照らしてあげないと本当に真っ暗なので
2人の周辺ををライトで照らしてあげていると
1人が、交代しよう、とあがってきてくれた

 

たしかに汗はかいていたし
流したい気もなくはなかった
それに洞窟の中で泳ぐとか
ひょっとするとこれが一生に一度かも
という気持ちもあった

 

よし。
行くべし。

 

ほかのみんなが大騒ぎしていたので
もっと冷たいかと思っていた水は
実際にはそこまでひどく冷たくなかったけど
さりとて、長い時間浸かっていたい温度でもなかったので
ぴゃっと泳いで上がることにした

 

その間、もう1人の子は
自分のスマホを手に
水中をどんどん奥へ歩いていってた
腰くらいの深さを10km以上歩いて行くことが出来るらしく
10kmは無理でも
行けるとこまで歩いていこうと思ったらしかった

 

途中で
『待ってるみんなに悪いとおもって』
戻ってきたそうだけど
待ってなかったら、どこまででも奥まで歩いて行きたかったんだそうだ

 

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無事に地上へ生還

ビニャーレス その2

 

『まじかー…』

炎天下の中2時間くらい歩いてきて
目の前にはすっからかんに干上がった湖

 

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通常のシーズンであれば飲食を提供する海の家みたいなのも稼働してるんだけど
こんな状態ではそれも閉店している

 

今から同じ道を歩いて帰るのも
どっちかというと気持ち的にしんどいし
とりあえずなにか飲みたい

 

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この日陰のない炎天下を戻るのは心折れる…

 

シーズン中はその海の家を営業しているであろう?
家族が住んでいそうな雰囲気だったので
とりあえず声をかけてみる

 

本当はレモネードが良かったけど
シーズンオフでなんにもないらしく
とりあえずお水をいただきながら
そこのおかみさんと少し話しをした
(わたしじゃなくて一緒に行ったキューバの子がね)

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今年の12月から3月にかけては
例年に比較し一段と雨が少なかったらしく
ここまで干上がるのは流石に珍しいそう

 

そして、ここからもう少し歩いたところに
洞窟の中で泳げる場所がある
と教えてもらう

 

洞窟?泳げる???

 

とりあえず興味深い響きしかない
行かない理由が見つからない
というわけで、迷わず洞窟へ向かう

ビニャーレス

ハバナから西へ150kmほど行ったところにビニャーレスという地域がある

とても風光明媚な観光地として有名なだけでなく
キューバの名産である葉巻の産地としても有名な場所だ

 

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ビニャーレスは乗馬観光がとても盛んで、とてもたくさんのおとなしいお馬さんたちがいる
乗馬の経験の有無なんかまったく聞かれずに乗せてくれるけど
本当にとても大人しいのと、比較的小柄な品種のお馬さんたちなので
たぶん誰でも乗れるんじゃないかな

 

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乗馬のお迎えを待っていたら
馬車がきた笑

 

何年も何年も毎日同じルートを歩いているから
お利口なお馬さんたちは道をよく知っていて
なにも指示しなくても
勝手に並んでぽくぽく歩いてくれる
途中浅い川のようなところも歩いてくれて
なかなかのエクスカーションだった

 

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雌馬は繁殖用で別の場所にいるそうで
観光客を乗せていいのは雄馬と決まっているのだそうだ
で、可哀想な気もするけど繁殖期に暴れ馬になると危ないので
みなさん去勢をされていると

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わたしの乗ったお馬さんはパピヨンと言って
フランス語で蝶々の名前を持つ子だった


ビニャーレスは葉巻が有名なのだけれど
その他にコーヒーの栽培もしていて
非常に原始的というか、素朴な装置を使ってコーヒーの加工をしている

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一緒に行ったオランダ人が、ある地元のおじいちゃんが自分用に作っているコーヒーを飲ませてもらったそうで
人生で1番美味いコーヒーを飲んだって

 

彼がコーヒーをご馳走になっている頃
わたし達3人は、湖に向かって歩いてた
15時頃でもかなりの日差しでほとんど日陰のないところを延々と歩いていく

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あっついし、のども渇いて
『湖についたらレモネード飲んで泳いでリフレッシュするんだ』
と、それだけを励みに歩いていたら
湖までもう少し
というところで、乗馬ツアーを案内しているガイドさんから声をかけられた

『どこ行くの?あそこの湖は干上がっちゃってて泳げないよ』


それなりの大きさの湖らしいし
12月には飛び込めるくらいの深さもあった湖だそうなので
『んなわけあるかーい』
って、からかわれたんだと思ってたんだけど…

 

着いたらほんとに干上がってて
1滴の水もなかった…

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こんなのもはや笑うしかない

 

 

お金のはなし

キューバで流通するお金には2種類ある
外国人が主に使用するCUCという単位のお金と
現地の人たちが主に使用するCUP (CUban Peso) というお金だ

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建物が印刷されているのがCUCで

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人物が印刷されているのがCUP
これでざっくり100円くらい
 

基本1CUC=1ドルのはずらしいのだけど
キューバとアメリカ間は歴史的にほんとに色々あって
手数料だなんだと取られて
実際のレートは85%前後

 

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カフェでコーヒー頼むと1-1.5CUC=100-150円くらいで

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こういうとこでコーヒー頼むと2.00CUP=10円!くらい

 

ドルからもユーロからも、もちろん日本円からも両替できるけど
ユーロとCUCの換算レートがいいので
日本でユーロに替えたものをキューバでCUCに両替するのが1番良さそうだった
ちなみに訪問時は1ユーロ=1.187CUC程度

 

CUCとCUPの関係については
1CUC=24CUPという換算レート
公的な職業に従事している人たちは
医師だろうが銀行の窓口のお姉さんだろうが警察官だろうが教師だろうが、仕事によらずほとんど1200-1500CUPくらいの月収なのだそうだ
ということはだいたい月収60CUC

 

ちなみに観光業については
民泊(という名のゲストハウス)の相場がold Havana で大体一晩25CUC
これに朝食が含まれていると
別で5CUCとられたりする

またタクシーにしても宿にしても
誰かに声をかけられて
『いいところ知ってるよ、紹介してあげるよ』
と言われて連れていかれた場合は5CUCのマージンが上乗せされるのが普通なので
1番良いのは誰にも紹介してもらわずに自分でタクシーつかまえるなり宿に突撃するなりすることなんだそうだ

 

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観光タクシー花盛り
オープンカーの観光タクシーが15CUC前後

 

ということで、観光業に従事すると1ヶ月の月収くらいはあっという間に稼げる

 

従って公的な職業の中でもバックマージンがもらいにくい仕事、特に教師なんかは仕事を辞めて観光業に従事する人があとを絶たない

キューバは教育も医療も完全に無料で1面ではとても素晴らしいんだけれども
その裏で医師も教師も、正直やってらんないな、という程度の月給しか手にできず
結果、そのような職業の人たちが仕事を離れることで教育や医療の質の低下は、今後おそらく避けられない
そのため国の将来を心配している人も多い

更に、無料で高等教育を受けても
研究者として生きていこうとすると
やはりとても割りに合わないお給料になるし
こちらも観光業にジョブチェンジする人があとを絶たないそうで
将来的に国力の低下は免れないんだろうなと感じた

 

ちなみにどれだけ真面目に働こうがもらえる月収は同じなので
例えば銀行の窓口のお姉さんなんかはいかに時間を潰すか、ということしか考えてなくて
ほんっとうに仕事しないし
窓口はいつも長蛇の列
海外と取引したりしてる民間企業とかは入金にめちゃくちゃ時間かかるので
ほんとうに困るらしい

ハバナのクラブ

キューバでまったく予想をしていなかったことのひとつが
このクラブの存在

http://www.fac.cu

Fabrica de arte Cubano 、通称FAC(ファ◯クと発音するそうで笑)と言って
現代アートのアーティストたちがお金を出しあって維持している場所で
木曜から日曜まで
夜毎にさまざまなイベントが開催されている

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3-4ヶ月ごとに展示替えをするそうで
いわばコンテンポラリーアートの美術館の中にクラブがあるような状態
日本ではまず考えられない
ギャラリーというより本当にちょっとした美術館規模の展示で
全体の広さはたぶんアゲハと同じくらいかな

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アート展示スペースと
2つのライブスペースと
1つの大きなスクリーンとバーのあるエリアと
屋外のバー&喫煙エリアと
VIPルームと…
かなり迷路チックな作りにもなっていて
全体がどうなっていたのか今ひとつ不明

モダンアートの家具や服飾品の展示販売もしていて
すごくかっこいいスペースになってた

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とても人気があるようで入口には長蛇の列
今回は中に知り合いがいる人に連れて行ってもらったので
並ばずに横の入口からゲストで入れてもらえたしVIPルームも出入り自由だった
キューバまで行ってクラブにゲストで入れてもらえるとはね

残念ながらキューバのミュージシャンがぜーんぜんわからないので
VIPルームにいたらしいキューバの有名人もまったくわからず…

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ちなみにドリンクは1杯5CUCで
日本円で500円くらいする
日本とキューバの物価の差を考えるとかなり高いと思う
ただしサイズはめちゃでかく
モヒートがいわゆる居酒屋のジョッキサイズで出てきた

 

スペースそのものにそもそも度肝を抜かれたんだけど
もうひとつすごく素敵だと思ったのが
訪れている人たちの年齢層が幅広いこと
日本のクラブで40-60代の人たちを目にすることはほとんどない
しかしここでは40-60代くらいの人たちが結構来ていた
というか、連れて行ってくれた人たちがそれくらいの世代だった

日本のクラブもそれくらい敷居が低かったらいいのにな

 

キューバの食事

 

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マーケットは東南アジアの国でもよく見るような半露店のつくりと
屋根付きのところが半々くらい

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葉物野菜はあまりなくて
芋類やトマト、キュウリ、パプリカなどのナス科の植物と果物がメイン
バナナは6種類ほどあるそうで
品種によって調理用と生食用に分かれるそう

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この時期は果物もまだあまり出回らない時期らしく
マンゴーは5月くらいから
日本では全くお目にかかったことのないマメイという果物がちょうどシーズンに入った頃とのことで
食べ頃なものを選んでもらった

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マメイは生食するんだけど、そのまま食べるとなんだかサツマイモみたいな味がする
果実はパパイヤみたいなオレンジぽい色で

ミルクシェイクにするとそれはそれはきれいなピンク色になる
サツマイモをミルクシェイクにする発想はなかったけど
マメイのミルクシェイクはとても美味しかった

 

穀類は米が主食かと思っていたけど
もともとスペインの植民地だった影響かパンも食べるし
割合的には日本と似たようなものかも
朝はパン食が多く、昼か夜に1日1回お米を食べる感じだそうだ

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こんな軽食なら10円くらい

 

驚いたことに米の自給率が意外と低くて
かなりの量をベトナムや中国から輸入しているらしい
いわゆる長粒種でパラパラしている米を
そのまま白米で炊いたり豆と一緒に炊いたりして食べる

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基本的には肉食文化らしく
サンドイッチも中身はハムとチーズのサンドがとてもポピュラー
トラディショナルキューバンサンドウィッチを頼んだら
ハムとチーズにさらに豚肉を挟んだものがでてきた
野菜どこいった

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肉としては豚か鳥をよく食べるとのこと
牛は使役用で、食べるためには飼育しておらず食用の牛肉は輸入が主だそうだ
豚さんも鳥さんも放し飼いで
田舎に行くとそこらへんを走り回ってる

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変なもの与えられていないせいなのか、それともそこら辺を自由に走り回ってるせいなのか
日本で食べる豚肉とは全く違う味がした

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肉屋のゲバラ
ゲバラは本当にそこらじゅうにいた

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こういった食事がだいたい3ドルから5ドルくらいで食べられるんだけど
とにかく量が多くて
どれも普通に日本の1.5から2人前くらいある
美味しいんだけど食べきれないか
完食するとお腹はち切れるレベルだ